新しい表情を持つデニムがここに誕生。
043: Product
福岡を代表するクリエイティブスタジオと児島の職人技が響き合う。
新しい表情を持つデニムがここに誕生。
コンパクトな都市機能と豊かな食文化、そしてアジアに開かれた地理的な特性から、近年ますます注目を集めている九州の玄関口・福岡市。そのなかで「街のカルチャーを象徴する存在」として存在感を放ってきたのが、アーティストKYNEとNONCHELEEEによって立ち上げられたクリエイティブスタジオ ONAIR である。
ふたりが2017年に福岡・薬院で始めたアトリエ兼ショップは、制作の場でありながら発表と交流の場としても機能し、福岡の都市像に新しい輪郭を与えるきっかけとなった。
現在は拠点を移し、より洗練された空間から新しいプロダクトを展開している。シンプルで都会的なデザインを基調としながらも、どこか福岡らしい柔軟さや自由さを備えたアイテム群は、都市型のライフスタイルを彩るものとして注目を集めている。
その流れのなかで発表されたのが『Jeans Irie Fit』だ。66前期リーバイスを徹底的に研究し、独特のタテ落ち感を再現するため、糸の種類や配置にまでこだわり抜いた。深みのある藍色を追い求め、旧式のシャットル織機でじっくりと織り上げることで生まれた生地ゆえに、力強さと奥行きを併せ持っている。
裁断から裁縫に至るまで、国産ジーンズ発祥の地である岡山県児島の熟練職人たちが一つひとつの工程に魂を込め、現代のミシンからヴィンテージミシンまでを駆使して仕立て上げられた一本。その工程は30を超え、細部まで妥協のない技術が息づいている。
仕上げに、児島で育まれた洗い加工やユーズド加工の技術を取り入れ、履きこむほどに魅力を増す表情を実現。伝統と革新、そして職人の誇りが結集した、本物のデニムだ。
そんな『Jeans Irie Fit』のもうひとつの特徴は、ジーンズの顔ともいえるタグに採用したUltrasuede®️。履き込むほどにデニムと同じように経年変化し、風合いが深まっていく。プロダクトの一部が時間をかけて育つという体験は、ONAIRが大切にしてきた「街と共に成長する」という思想にも通じている。シルエットはゆったり目だがテーパードがかかっており、履いたときに足元のシルエットが美しく際立ち、スニーカーや革靴などとも相性のいい仕上がりになっている。
このジーンズのビジュアル撮影には、立ち上げメンバーのNONCHELEEE自身がモデルとして参加した。立ち上げ当初から関わる人物が今もなおブランドの顔となる姿は、ONAIRが流行に左右されない軸を持ちながら進化し続けていることを物語っている。福岡という都市の魅力と、そこから生まれる洗練された表現。その結晶がONAIRであり、その歩みにUltrasuede®️という素材が確かに寄り添っている。
ONAIRを立ち上げ、今では日本を代表するアーティストとなったKYNEとNONCHELEEの、今後の活躍にも期待したい。
ON AIR
福岡を拠点に活動するクリエイティブスタジオ。アーティストのKYNEとNONCHELEEEを中心に2017年に設立された、アート・音楽・ファッション・デザインが交差する表現拠点。作品制作からグッズ販売、展示企画、音声番組「RADIO COCONUT」の発信まで、自らの感性を起点にカルチャーをリアルタイムで更新し続けるスタジオとして、日常とアートの距離を軽やかに溶かしながら、福岡から新しい創造の空気を発信している。
2026年、ONAIRとしての活動に区切りをつけることを発表。