雑誌や書籍、広告などで広く活躍し、MIDORI.so2 GALLERY（東京・表参道）にて行われた3日間の個展では100点もの作品を完売させた、今最も注目のイラストレーター・長場雄氏。

2014年1月からの彼のドローイング作品をまとめた作品集『I DRAW』の発売を記念して、2015年7月21日より代官山 蔦屋書店のギャラリースペースで同名のエキシビションが開催された。

会場では、購入も可能な原画を50点展示するとともに、作品集以外にTシャツやトートバッグなどのグッズも販売。雑誌の企画で制作・完売したTシャツの再販売も行われるとあって、熱烈なファンが続々と詰めかけた。

ギャラリーは書籍販売スペースに隣接しており、本を探しに来た人が自然な動線で立ち寄ることも多い。そのディスプレイに付加する素材として用いられたのが、Ultrasuede®である。

元々白壁だったところには、長場氏の作品を掲示。その下のショーケースには、彼がこれまでに手がけた雑誌などの作品を陳列している。

何も施さなければ木がむき出しの状態だったが、白のUltrasuede®を貼ることで、空間に柔らかさが加わった。

さらに階段状になったグッズ販売スペースにも、白のUltrasuede®がさりげなく敷かれている。なぜ白なのかというと、白い背景に黒一色で描かれるシンプルな彼の作品が映えるからだ。あくまでも作品を主役とし、空間がそれらの引き立て役として充分に機能している。

素朴さと柔らかさの中に、どことなく漂う素材の高級感。それにより、訪れた人が長場氏の作品を存分に楽しめる空間作りを実現することができた。